子供になんて言おうか。
僕の生まれる前は、命を選別を行う人々は机に座って兵士を操った人だったけど、君が生まれる時は画面を叩いているおおらかな人々であるということ。自分もそうなり得るということ。
子供になんて言おう。
過去から滲み出てくる膿みを
僕らは優しさに覆われた無知で見過ごす。
偉人にならなくていい。点数を取らなくていい。
ただ、悪を悪と見なし、それをそうだと、言い切れる強さだけはあってほしい。
そのための、知恵と、勇気と、愛情だけが
僕が未来の子供に遺せる財産であると思えない。
言葉の雨に打たれながら出てくる涙は、
渇いていて、頬を癒す事なく、ただ戦わせようとする。
悪は悪をもって制するものなのか
善は悪を凌駕するものなのか
今出ている答えは、冷酷に愛情をもって事業を成すこと、万が一にでも自分が悪に加担をしてしまっていないかろ己を疑い続けること、そして正しい道を確固たる信仰で歩き続けること。